保育園に通えて気づいたこと
オリーブ栗東保育園には、医療的ケアを必要とするお子様がおられます。医療的ケアとは、様々な個性を持った子が日常生活を営むために医療を要する状態にあること。障がいや医療的ケアの有無に関わらず、子ども達の個性を大切に包み込む保育をすることで、一人ひとりの子どもたちがお互いの違いを自然と認め合い、育ち合って欲しいと願っています。
~お昼寝の時にはるき君と手を繫ごうとする子~
今回、医療的ケアを必要とするお子様のお父さんが「子育てはどの家でも大変。障がいがあるから大変なのではなく、その大変さの種類が違うだけ」と・・・我が子への思いをお母さんと一緒に綴ってくださいました。
―以下、保護者様よりの文章―
『保育園に通えて気づけたこと』
はるきは生まれて1ヶ月が過ぎたころにてんかん発作のような痙攣が起こり、2ヶ月ごろには発作のような動きは日に日に増えていき、病院での脳波検査の結果、てんかん発作だということが分かりました。その後すぐ投薬治療が始まりましたが、望むような効果は得られず、現在も食事療法を続けながら生活しています。発達の遅れもあり、いわゆる「寝たきり」で、歩いたり、座ったり、話したり、飲食したりは今後も難しそうな状態です。
~看護師の看護ケアに興味を示し手伝おうとする子~
できることは少ないですが、はるきなりに周りの刺激を感じつつ全力で生きてるんだなと感じています。
大きな口をあけてあくびをする姿やパパのくしゃみにビクッとびっくりする姿がとってもかわいいです。
オリーブ栗東保育園には1歳児クラスのころからお世話になっています。集団で過ごすことに慣れてほしいのと、はるきなりに保育園でいろいろ体験してほしいという思いで通園させていただいています。
はるきの体調は大丈夫か、友達とどんな関係を作ってくれるか、心配な面もありましたが、先生や看護師の方々がはるきが活動に参加できるようにいろいろ考えてお友達と過ごせる環境を作っていただいているので本当に感謝しています。
保育園へお迎えに行くとお友達がはるきの荷物をニコニコしながら運んでくれていることがありますし、先生方からは、おままごとではるきにご飯を食べさせに来てくれるお友達の話や、摘んだお花を見せてくれるお友達の話も聞かせてもらっています。
子どもたちの様子を聞いて、はるきと関わってくれることが優しさや思いやりを育む体験の一つになってるんじゃないかと感じ、親の想像以上にはるきの「存在感」は大きなものなんだと思うようになりました。
障害を持った我が子が将来どんな風に社会と関わっていくのか、親として自分には何ができるかをネガティブに考えている時期もありましたが、保育園で関わってくれている先生方やお友達、そしてはるき自身から「はるきの可能性」を教えてもらえたような気がしています。
今後も山あり谷ありだと思いますが、親として成長させてもらいつつ、はるきが幸せでいる将来を目指して過ごしていきます。
追記)
表題にある『保育園に通えて・・・』には、「はるきの状況的に保育園に通うこと自体もハードルが高いと感じていた中、オリーブさんへ通うことが出来て今があるので、その思いも込めての表題にしました。」という親御さんの思いが込められています。